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北海道の厳しい冬。多くの人がその寒さを避けたいと思う季節に、私は敢えて東京から移住し、ビジネスチャンスを掴みました。マイナス20度の世界で見つけた「冬季限定ビジネス」が、私の年収を都会時代の2倍に押し上げたのです。
「東京の安定した会社を辞めて北海道で独立?正気ですか?」
そう言われながらも決断した移住から3年。今では東京では決して得られなかった安定と充実した生活を手に入れています。特に冬の北海道で急増する特殊需要を一人親方として取り込むことで、季節限定とはいえ驚くほどの収益を上げることに成功しました。
この記事では、誰も教えてくれなかった北海道独立開業の真実と、都会では気づけなかった地方の可能性について、私の実体験をもとにお伝えします。単なる移住成功談ではなく、具体的なビジネスモデルや収支計画、そして厳冬期の北海道で直面した困難と乗り越え方まで、包み隠さずご紹介します。
地方移住や独立開業を考えている方、季節性のあるビジネスに興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。私の経験があなたの新たな一歩の参考になれば幸いです。
東京でサラリーマンをしていた頃、月収40万円程度だった私が、北海道への移住を決断し、冬季限定の除雪ビジネスを始めたことで年収が800万円を超えるようになりました。この劇的な変化は、単なる地域移動ではなく、ビジネスモデルの転換と北海道という地域特性を活かした戦略的な選択でした。
北海道の冬は厳しい雪との闘いです。特に札幌市や旭川市などの都市部では、一晩で50cmを超える積雪も珍しくありません。この「問題」が、実は大きなビジネスチャンスだったのです。私が手がけたのは、個人宅や小規模事業所向けの除雪サービス。一人親方として除雪機を購入し、契約ベースで定期的な除雪を行うというシンプルなモデルです。
当初の投資は除雪機購入で約150万円、その他の装備や保険などを含めて200万円程度でした。初年度は地道な営業活動で30件ほどの契約を獲得。1シーズン(11月〜3月)で約400万円の売上を達成しました。2年目からは口コミでの紹介が増え、現在は80件の契約を維持し、冬季5ヶ月だけで600万円以上の売上を上げています。
このビジネスの魅力は、「必要不可欠なサービス」であることです。高齢者世帯や共働き家庭にとって、朝の除雪は大きな負担。彼らにとって私のサービスは「あって当然」の生活インフラなのです。また、不動産会社との提携により、賃貸物件の除雪管理も請け負うことで、安定した収入源を確保しています。
さらに、オフシーズンには関連する庭園管理や簡単な外構工事も手がけることで、年間を通じた収入の平準化に成功しました。現在では冬季の除雪事業が年収の約7割、残りの3割を春から秋のサービスで補完する形で、年収800万円超を安定して稼いでいます。
北海道移住と事業成功の鍵は、地域特性を活かした必需サービスに着目したこと、そして一人親方という小回りの利く体制で顧客満足度を高めたことにあります。大都市では埋もれてしまうような小さなビジネスも、地方都市では「なくてはならない存在」になれるのです。
東京での建設業キャリアを捨て、北海道に移住して3年目の冬を迎えたとき、私はようやくこの地の真の可能性に気づきました。マイナス20度を記録する日もある厳しい冬。多くの人は「冬は仕事が減る」と考えますが、実はまったく逆だったのです。
北海道の冬は「困りごとの宝庫」です。雪下ろし、凍結した水道管の修理、断熱工事、除雪作業など、本州では考えられないほどの需要があります。特に驚いたのは、一般家庭だけでなく、企業からの依頼も多いこと。雪による建物損傷を未然に防ぐための点検・修理は、実は冬の大きなビジネスチャンスだったのです。
初年度は手探り状態でしたが、2年目からは計画的に冬季サービスを拡充。「24時間緊急対応」を掲げたところ、真夜中の水道管凍結トラブルにも対応し、口コミで評判が広がりました。その結果、冬季の売上は夏季を30%も上回るまでになりました。
また、北海道ならではの「地域密着」の重要性も見逃せません。札幌市内だけでなく、小樽や千歳など近郊の小さな町でも、冬場の住宅トラブルは多発します。都会では考えられないことですが、こうした地域では「頼れる職人さん」が少ないため、信頼関係さえ築ければ、驚くほど安定した仕事が舞い込んできます。
北海道の行政も冬の住宅対策に力を入れており、断熱リフォームへの補助金制度も充実しています。こうした制度を活用した提案ができれば、顧客の負担も減り、受注率も上がります。実際、私が手がけた「冬季防災リフォームパック」は、札幌市の補助金を活用できる設計にしたことで、問い合わせが殺到しました。
確かに厳しい寒さと雪との闘いは大変です。しかし、その困難さが逆に競争相手を減らし、適切な価格設定ができる環境を生み出しています。東京では激しい価格競争に巻き込まれていましたが、北海道では「頼れる技術者」として適正な対価をいただける関係を構築できました。
北海道の冬は厳しいですが、その厳しさこそがビジネスチャンスを生み出しています。都会では気づけなかった「季節の需要」と「地域の必要性」に着目できたことが、私の北海道での成功の鍵だったと確信しています。
北海道で独立開業するという選択は、東京での慌ただしい日々から解放されるきっかけとなりました。しかし、実際に飛び込んでみると、誰も教えてくれなかった厳しい現実と向き合うことになったのです。
まず直面したのは、北海道特有の気候による仕事の季節変動です。東京では年間を通して安定していた仕事量が、北海道では冬期間に集中するという特性があります。特に除雪関連の需要は高く、一人親方として独立した私は、この季節性を逆手にとって事業計画を立てました。除雪機の修理技術を磨き、夏場は農機具のメンテナンス、秋には冬支度の点検サービスを提供するという循環を作り出したのです。
北海道での独立開業で最も驚いたのは、地域コミュニティの力でした。東京では希薄だった人間関係が、北海道では仕事獲得の鍵となります。最初の2ヶ月は注文が皆無で焦りましたが、地元の商工会に加入し、積極的に地域行事に参加したことで徐々に信頼を得られるようになりました。札幌近郊の江別市で開かれる定期的な朝市に出店したことが転機となり、地元農家とのつながりができました。
資金面での工夫も欠かせませんでした。東京で貯めた資金は、予想以上に早く底をつきそうになります。そこで取り入れたのが、北海道庁が提供する「北海道中小企業総合支援センター」の創業支援制度です。無料の経営相談を活用し、事業計画を見直すことで、季節変動に対応できる資金計画を立てられました。また、冬期間の除雪機レンタル事業を副業として始めたことで、安定した収入源を確保できました。
住環境の変化も大きな要素でした。東京では手が届かなかった広い作業場と住居を兼ねた物件を、北広島市で見つけることができました。家賃は東京の3分の1以下でありながら、3倍以上の広さを確保できたのです。これにより、大型機材の整備も可能になり、サービスの幅を広げることができました。
しかし、全てが順調だったわけではありません。東京から持ち込んだビジネススタイルが通用せず、地域に根ざした信頼関係の構築に苦労しました。また、北海道の厳しい冬は想像以上で、初めての冬は設備の凍結トラブルや燃料費の高騰に悩まされました。旭川市の同業者から冬期間の設備管理について助言を受けるまで、多くの失敗を経験しています。
東京では得られなかった充実感は、仕事とプライベートのバランスにも表れています。都会での慌ただしい生活から解放され、仕事の合間に北海道の大自然を楽しむ余裕ができました。ニセコでのスキー、洞爺湖でのカヌー、知床での野生動物観察など、休日の過ごし方も充実しています。
北海道での独立開業は、単なる仕事の場所の移動ではなく、生き方そのものの変革でした。初年度の売上は東京時代の7割程度でしたが、生活コストの大幅な削減により、実質的な手取りは増加しています。何より、自分のペースで仕事ができる自由と、四季折々の美しい自然に囲まれた生活は、金銭では測れない価値をもたらしてくれました。

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名称
北日本労災一人親方部会
理事長
中村 翔
認可
厚生労働大臣青森労働局承認
厚生労働大臣福島労働局承認
加入員資格
北海道・青森県・岩手県・秋田県・福島県・山形県・新潟県・宮城県にお住まいの建設工事に従事する一人親方とその家族従事者
所在地
〒038-3163 青森県つがる市木造字中館湯浅44
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