| 一人親方豆知識 |

厳しい冬の寒さと豪雪が当たり前の青森県。建設業界では冬季の工事減少による収入激減が深刻な悩みとなっています。特に一人親方として独立している方々にとって、この「冬場の仕事確保」は死活問題といっても過言ではありません。
私は青森で10年以上一人親方として活動してきた経験から、多くの厳冬期を乗り越えるノウハウを蓄積してきました。マイナス10度を下回る極寒の日でも仕事を途切れさせない方法、雪国特有の需要を掴む戦略、そして年間を通じて安定した収入を確保するための具体的な施策をこの記事で惜しみなく公開します。
地元に根差した人脈づくりから、オフシーズンだからこそできる営業活動、さらには冬季限定のサービス展開まで、青森という雪国で培った実践的な仕事確保術をお伝えします。これから独立を考えている方はもちろん、すでに一人親方として活動しているものの冬場の仕事に悩みを抱えている方にとって、必ず役立つ内容となっています。
「寒さと雪は敵ではなく、むしろビジネスチャンス」という発想の転換から始まる、雪国ならではの仕事確保術を、ぜひ最後までお読みください。
青森県で一人親方として生計を立てる難しさは、冬の厳しい寒さと共に訪れます。積雪量が多い時期は建設業界の仕事が激減し、収入が不安定になりがちです。しかし、この厳しい環境でも安定した収入を確保している職人たちがいます。彼らの知恵と工夫を5つの戦略としてまとめました。
【戦略1】除雪作業の請負契約を事前に結ぶ
青森市内のベテラン大工の佐藤さん(仮名)は、毎年9月頃から地元企業や店舗と除雪作業の契約を結びます。「早めの営業が重要です。特に新しいアパートやコンビニエンスストアは良い顧客になります」と語ります。月極めの契約を結ぶことで、雪が降らない日でも最低限の収入が保証されるシステムを構築しているのです。
【戦略2】室内リフォーム工事に特化する
冬場は外装工事が難しくなるため、室内リフォームに特化するのが効果的です。八戸市で活躍する塗装職人の田中さん(仮名)は「寒い時期だからこそ、家の断熱改修や内装リフォームの需要があります。夏場に営業しておき、冬に工事する計画を顧客と立てています」とアドバイスします。
【戦略3】技術の幅を広げて多角経営
弘前市の一人親方・山田さん(仮名)は、本業の左官技術に加えて、除雪機の修理技術も習得しました。「冬は除雪機のトラブルが多発します。修理技術があれば、建設業がストップしても収入源になります」と話します。地域特有のニーズを見極め、関連技術を身につけることが成功の鍵です。
【戦略4】公共事業の除雪作業に参入する
青森県の各自治体は冬季の除雪作業を外部委託しています。十和田市の重機オペレーターの鈴木さん(仮名)は「自治体の入札情報をチェックし、除雪作業の請負に参加しています。安定した収入源になりますし、地域貢献にもなります」と語ります。事前に必要な資格や機材を準備しておくことがポイントです。
【戦略5】オンライン活用で県外の仕事を獲得
インターネットを活用して活動範囲を広げる方法も有効です。下北半島出身の家具職人・高橋さん(仮名)は「雪の少ない地域からの受注を冬に集中させています。SNSでの情報発信や自分のウェブサイトから全国の顧客と繋がれます」と話します。実際に高橋さんは東京や大阪からのオーダーメイド家具の依頼を冬場に集中させ、安定した収入を確保しています。
青森の厳しい冬を乗り切るためには、計画性と柔軟性が不可欠です。一つの仕事に依存せず、複数の収入源を確保することで、雪国の一人親方としても安定した経営が可能になります。地域の特性を理解し、それを逆手に取った戦略が、厳しい冬場の競争を勝ち抜く鍵となるでしょう。
青森の厳しい冬。マイナス10度を下回る日が続き、一般的な建設現場は閑散期を迎えます。しかし、地元で10年以上活躍する一人親方の佐藤工務店では、この時期もカレンダーが埋まっています。その秘訣は「季節に逆行する営業戦略」にありました。
まず実践しているのが「夏の顧客への冬の提案」です。夏場に外壁工事やリフォームを依頼したお客様に、冬に入る前に「冬の住まいの健康診断」を案内します。青森の家屋は雪の重みや寒さによる影響が大きく、小さな不具合が大きなトラブルにつながりかねません。「夏に施工させていただいた○○様、この冬に備えて屋根や断熱の点検はいかがですか?」という具体的な提案が、実に7割の再依頼につながっています。
次に効果的なのが「雪国特化サービス」です。通常の大工仕事に加え、屋根の雪下ろし、凍結防止の水道管対策、断熱リフォームなど、青森ならではの冬の困りごとに特化したサービスメニューを用意。地域密着型のコミュニティFMやローカル新聞での告知も効果的で、特に弘前市のアップルウェーブでの情報発信は反響が大きいとのこと。
さらに画期的なのが「春の予約キャンペーン」です。冬の間に春の外構工事や塗装工事の予約を受け付け、早期予約特典として10%オフや無料点検サービスを提供。これにより冬場の営業活動と春以降の受注確保を同時に実現しています。
地元の工務店「石川建設」の石川さんは「雪国の建設業は冬を制する者が年間を制する」と言います。実際、青森市内のホームセンターカインズでは、冬場に頻繁にDIY教室を開催している職人さんが人気を集め、そこからの紹介案件も増えているそうです。
最後に見逃せないのが「寒さ対策の即日対応」です。突然の寒波や暴風雪で被害が出たときに、24時間対応できる体制を整えておくことで、緊急性の高い依頼を獲得できます。実際に八戸市では先日の大雪で多くの住宅がトラブルを抱え、即日対応できる職人への需要が急増しました。
青森の厳しい冬を乗り越えるためには、単なる営業活動ではなく、地域の特性を熟知した上での戦略的な顧客獲得が不可欠です。マイナス10度の厳寒でも仕事を途切れさせない、雪国ならではの知恵が詰まっています。
雪国の一人親方にとって冬場の仕事確保は死活問題です。青森など豪雪地帯では12月から3月までの長期間、建設業の仕事が激減するため、計画的な受注戦略がなければ年収は大幅ダウン。私が独立当初、最初の冬は月収が通常の3分の1まで落ち込み、家族を養うのに必死でした。しかし現在は冬場でも安定した受注を確保できています。その秘訣を具体的に解説します。
まず「室内特化型サービス」の提案です。外装工事が難しい冬こそ、水回りリフォームや内装リニューアルを積極提案します。特に結露対策や断熱改修は雪国特有の需要。「今やれば春までに快適になりますよ」という切り口で営業すると反応率が上がります。
次に「冬季限定割引システム」の導入です。通常料金から15~20%引きの「ウィンターキャンペーン」を設定し、閑散期だからこそのメリットを強調します。東北電力の節電キャンペーンなどと連動させると効果的です。
さらに「積雪関連特化サービス」の開発も重要です。青森市や弘前市では、屋根の雪下ろしや除雪作業、雪害防止の応急工事などの需要が急増します。通常の建設業務と併せて「雪対策パック」として提案すると喜ばれます。
最も効果があったのは「年間メンテナンス契約」の締結です。春夏の繁忙期に工事したお客様に、年2回の点検と小規模修繕をセットにした年間契約を提案。これにより冬場でも定期的な収入が確保できるようになりました。八戸市のK様は「定期点検があるから安心」と5年間契約を更新してくださっています。
受注の「見える化」も重要です。冬季工事の成功事例を写真付きでSNSやチラシで紹介し、「冬でもできる工事」を具体的にアピール。青森県内での施工実績を地域別に示すことで信頼性も高まります。
最後に地元企業とのネットワーク構築です。地元の工務店や不動産会社と連携し、彼らが冬場に受ける小規模工事を引き受ける体制を整えました。青森県建設業協会の交流会などを活用し、「小回りの利く一人親方」としての強みをアピールしています。
これらの戦略により、私の冬季受注率は独立当初の3倍以上になりました。雪国の厳しい冬も、工夫次第で乗り越えられます。

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名称
北日本労災一人親方部会
理事長
中村 翔
認可
厚生労働大臣青森労働局承認
厚生労働大臣福島労働局承認
加入員資格
北海道・青森県・岩手県・秋田県・福島県・山形県・新潟県・宮城県にお住まいの建設工事に従事する一人親方とその家族従事者
所在地
〒038-3163 青森県つがる市木造字中館湯浅44
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