北海道の真冬は厳しさで知られていますが、その厳しい季節だからこそ需要が高まる仕事があります。私は一人親方として北海道で10年以上活動してきた経験から、冬季に特に稼ぎがいい仕事についてお伝えします。
 

除雪作業の需要は底堅い

 
北海道の冬といえば、やはり雪との闘いです。一晩で30cm以上積もることも珍しくありません。そんな環境では除雪のプロフェッショナルが常に求められています。
個人宅の除雪契約は、シーズン契約で安定収入を確保できる点が魅力です。小型除雪機一台からでも始められますが、軽トラックに除雪アタッチメントを取り付けると効率良く作業できます。
特に高齢者世帯が多い地域では、「玄関から道路までの通路確保」という小規模な作業でも重宝されます。こうした小回りの利く作業は大手業者が手を出しにくい分野なので、一人親方さんの活躍の場となっています。
 

屋根の雪下ろし・雪庇除去は高単価

 
北海道の木造住宅は屋根の雪下ろしが必須です。積雪による家屋倒壊を防ぐためだけでなく、屋根からの落雪事故防止という安全面でも重要な作業です。
特に危険を伴う雪庇(せっぴ)除去は、専門技術と安全装備が必要なため高単価で依頼が入ります。経験を積んだ一人親方さんは日当3〜5万円の世界です。
ただし、高所作業のため安全対策は徹底すべきです。命綱の使用や転落防止の技術習得は必須といえるでしょう。また、万が一に備えた一人親方特別労災保険加入も忘れてはなりません。
 

凍結防止・融雪システム工事

 
冬になる前の準備期間である秋口には、融雪システムの設置工事が集中します。電熱線を使った融雪マットの敷設や、温水を循環させる融雪パイプの埋設など、専門性の高い仕事です。
また、既存システムのメンテナンスやトラブル対応も冬期間の重要な収入源となります。一度顧客を獲得すれば、毎年の点検・修理で安定した関係を築けるのが魅力です。
 

水道凍結修理の緊急対応

 
真冬に水道管が凍結・破裂すると、生活に直結する緊急事態となります。24時間対応の修理サービスは、特に年末年始やゴールデンウィークなどの休日に重宝されます。
通常の水道工事の技術に加え、厳寒期の特殊な対応技術があれば、差別化が可能です。また、解凍専用機器への投資も必要ですが、緊急性の高さから比較的高単価で作業を請け負えます。
 

断熱・気密工事の需要

 
「寒さ対策」という観点では、冬を前にした住宅の断熱・気密工事の需要も見逃せません。窓枠の隙間埋めや断熱材の追加施工など、比較的小規模な工事でも、住民の快適性と光熱費削減に直結するため喜ばれます。
実際に施工した住宅のビフォーアフターの写真や、サーモグラフィーで断熱効果を可視化すると、顧客の理解を得やすくなります。
 

一人親方として成功するコツ

 
北海道の冬季に稼ぐためには、次の点に注意しましょう
 
1. 地域密着型の営業展開：口コミが最大の武器です。一件の仕事を丁寧にこなせば、その地域での評判が広がります。

2. 季節を先読みした準備：除雪機材のメンテナンスは夏のうちに、融雪システム工事は秋までに営業活動を完了させるなど、先手を打つことが重要です。

3. 複数の技術習得：除雪だけ、屋根の雪下ろしだけでは季節変動に弱くなります。関連する複数の技術を持っておくことで、切れ目のない仕事の確保が可能になります。

4. SNSの活用：現場の様子や作業ビフォーアフターをSNSで発信することで、新規顧客の獲得につながります。特に「作業中の安全対策」をアピールすると信頼感が増します。
 

まとめ

 
北海道の真冬は厳しい環境ですが、その環境だからこそ生まれる専門的な需要がたくさんあります。一人親方として技術を磨き、地域に根ざした活動を続けることで、冬季に安定した収入を得ることは十分可能です。何より、地域の安全を守る仕事は、経済的な報酬以上のやりがいも得られます。

皆さんも北海道の冬の特性を活かした仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 
 
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投稿者プロフィール

北日本労災ブログ担当

北日本労災一人親方部会で働く中の人。
一人親方様の支援を仕事としています。

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