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アイアンショックとは、高層マンションやビルなどの建材の材料である鉄の値段が上がっていることを指しています。
実際に、コロナ禍で下がった時と比べると2.4倍以上の値上がりを記録しており、その上げ幅はまだ止まることを知りません。
一人親方にとって、このおかげですぐに仕事が激減すると言ったことはないでしょう。
しかし少しずつ決まっていた仕事がキャンセルになったり、今後の仕事の単価が低くなる。もしくは呼ばれる回数が減るなどの影響が出てくる可能性があります。
アイアンショックによって、一人親方にはどんな影響が起こるのかについて考えてみようと思います。
アイアンショックは鉄の値段が上がる減少なので、直接一人親方にとってすぐに影響が出るものではありません。
なぜなら一人親方が鉄を仕入れることはないからです。
基本的に仕入れるとしたら材料である、建材ですよね。鉄から作られた鉄筋や鉄骨などを仕入れる可能性はあります。ですからその建材の値段が徐々に上がっていくでしょう。
ただ大きな現場の場合は材料を一人親方が仕入れることも少ないので。その場合も影響はすぐに出ないでしょう。
しかし恐ろしいのは数年後です。
現在の建設されているビルや高層マンションなどは、数年前から計画されており、これを止めることはできません。ですから今年や来年の仕事が大幅に減るということはありません。
しかし数年後のマンションやビルの建設計画は今策定されています。
つまり数年後に現在の鉄の価格を加味した、マンションやビルの建設計画が実行されます。その時、ビルの建材が大幅に高くなったとしても、対して価格に反映されることはないでしょう。日本では価格を上げることを大幅に嫌うため、価格には反映されず、企業努力という形で吸収されます。
ただし吸収すると言っても、消えて無くなるわけではなく、何かの代償にしなければなくなることはありません。
おそらくその対象は安価な材料費を使うことも検討されますが、最終的には人件費の削減になることは目に見えています。
具体的には単価の減少および、効率化による必要人材の削減です。つまり末端である一人親方に皺寄せが来ることは間違い無いでしょう。単価の減少や仕事量の減少などが起きることもあるでしょうし、一切の取引がなくなることもあるでしょう。
そしてもし単価や仕事量が変わらなかったとしても、間違いなく変化するのは日本の建設料の減少です。
これはウッドショックも含めて起きる減少ですが、これからの日本は建設戸数が減り、リノベーションが増えていくことが予想されます。
理由は二つあります。
です。日本が人口が減少に転じているのはみなさんのご存知の通り。しかも鉄が必要なビルや高層マンション。商業施設が必要なのは都心ですが、都心の価値も下がっています。コロナ禍によりリモートワークが進んだおかげで、都心のビルの価値が大きく下がりました。
つまり建物を使う人が減るということです。オフィスビルも商業施設も高層マンションも、利用する人が増えなければ建設戸数は必ず減るでしょう。
しかも値段が高くなり新しいビルが建てられなくなった場合、リノベーションで済ませるという案件も多くなっていきます。
サステナブルな社会の実現も叫ばれており、今あるものを大切にして自然を守ることも必要とされてきている。
つまり新しい建物を建てる時代は終わりに近づいて行っています。ヨーロッパのように、今ある建物をリノベーションし続けて使い続けると言った文化が栄えてくるでしょう。
その結果、建設業界は新規建設ではなくリノベーション関係の仕事が増えていくと言ってもいいでしょう。一人親方の仕事も新築より中古リノベーションが増えていくと予想されます。
ではなぜアイアンショックは起きたのか。
それは世界的な物価の上昇と日本のデフレです。
今世界の物価は20年前の2倍ほどに上がっています。日本はといえば、20年前から一切物価が上がっていません。
物価が上がっているように感じているけど、残念ながら賃金は上がっていません。そして値段が上がるのではなく、お菓子業界のように内容を減少させるという奇策で耐えています。
やはり日本は20年以上、賃金も物価もほぼ上がっていないのです。それに対し海外は先ほども言った通り、物価が2倍以上になっています。中国やインドは発展めざましいし、高層ビルがバンバンと立っています。
海外では建物の値段も大幅に上がりました。その結果材料に費やせる費用も2倍になりました。20年前、世界を相手にお金でものを言い、鉄を集めては高層マンション建てまくっていた日本のようです。しかしその当時から変わっていない日本は材料にお金をかけられなくなりました。
つまり鉄の値段が上がっているのではなく、純粋に日本が貧乏になってきているということです。
給料が上がっていないから収入が上がっていないから、世界から取り残されて鉄が買えないだけ。それをこれまでは企業努力でなんとか据え置き価格にしていた建材会社もコロナ禍によって一気に傾きました。一時的には下がった鉄の価格ですが、現在中国はすでに経済を再開し、ヨーロッパ諸国やアメリカも経済を再開しています。
鉄の需要が上向き、元に戻った価格に対しアイアンショックと言っているだけ。つまり鉄の値段はコロナ前からずっと高いのです。
それを価格に転嫁できなくなった、建材メーカーが増えた。その結果建材が高くなり、鉄の値段に注目が集まった。これがアイアンショックです。
ではアイアンショックはいつ収まるのか。
実はアイアンショックは終わることはありません。むしろこれからも鉄の値段は上がり続けるでしょう。
なぜならコロナのせいで、鉄の値段が上がったのではなく、下がったことに起因しているからです。元に戻っているだけで今が通常の値段。
つまりこれから先は、建材に鉄の値段が転嫁されていくだけ。つまり鉄の値段が世界的に落ちることはこれから先もない。アイアンショックは終わることなく、このまま継続していく。そして建物の価格は上がっていく。
元に戻ることを期待して、対策を建てない一人親方は低予算の仕事ばかり回ってきて、経済的に苦しむことになるでしょう。
では一人親方はどうするべきか。それはリノベーションか富裕層向けの建設に技術を寄せていく必要があるでしょう。
なぜなら日本は二極化していくからです。
富裕層向けの豪華絢爛な建物を建てる技術か、もしくは今ある建物をうまくリノベーションする技術も重宝されるようになります。
なぜなら物価の低い日本では、一般層は新しい建物を建てることはできなくなり、高い家賃も払えないテナントが増えていく。しかも建物はあまり、都心の賃料は下がる。つまり新しい建物を建てる予算を持つ会社は減っていくからです。
そして新しい建物を建てられるのは富裕層をターゲットにしたビジネスのみ。そういった企業が新築を立てるのは、豪華装備が備えられた建物です。
つまりリノベーションと豪華な新築の二極化。ここに合わせていくしか無いでしょう。
今の一般層向けのビルを建てたり、マンションの検閲はいずれ極少数かつ、低利益なビジネスへ変わっていく。つまり今のままの仕事を受け続ければ、単価はどんどん下がらざるを得ない。しかも技術が間に合わないため高単価の富裕層用建設を請けることもできないし、リノベーションの技術も持っていない。
これまで何十年も、今のままでよかった建設業界も変わらないと生き残れない時代がやってきています。生き残りをかけるなら、少しづつ準備して行っても遅くは無いでしょう。
ご希望のエリア、金額等をフォームから入力して申し込みしてください。当団体と契約のある全国の企業様からご連絡がいきます。もちろん無料です。
名称
北日本労災一人親方部会
理事長
中村 翔
認可
厚生労働大臣青森労働局承認
厚生労働大臣福島労働局承認
加入員資格
北海道・青森県・岩手県・秋田県・福島県・山形県・新潟県・宮城県にお住まいの建設工事に従事する一人親方とその家族従事者
所在地
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